ウッドデッキがある中庭は、プライバシー性が高くて使い勝手も良いため、注文住宅の中で人気のある間取りです。
しかし、これまで中庭がある家で暮らしたことがない方にとっては、次のような疑問を持たれているかもしれません。
- 中庭があるとどのような暮らしができるのか知りたい
- ウッドデッキの中庭にはデメリットがあるのか
- タイルデッキとウッドデッキはどっちがいいだろう
そこで今回は、中庭にウッドデッキがある家の魅力やデメリットを解説します。
ウッドデッキの中庭があるおしゃれな施工事例やタイルデッキとの比較もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
● ウッドデッキの中庭は、排水計画やお手入れのしやすさ、耐久性などにこだわってつくることがポイントです。
● 中庭の施工実績が豊富な住宅会社に相談し、おしゃれで使い勝手の良い中庭をつくりましょう。
Contents
中庭にウッドデッキがある家の魅力とは
(施工事例:山梨県笛吹市T様邸 ZERO-CUBE+BOX)
中庭にウッドデッキがある家には、たくさんの魅力がありますので確認していきましょう。
窓からでも気軽に外に出やすくなる
中庭にウッドデッキがあると屋外との段差を解消できるため、窓からでも気軽に外に出やすくなります。
バリアフリーで家の中と外を行き来できるため、安全性が高い点もうれしいポイントです。
天気の良い日や風が心地良い日に、コーヒーを片手に中庭へ出てゆったりと過ごすような、スローライフもすてきですね。
視覚的に家の中と外のつながりを感じられる
中庭にウッドデッキがあることで、視覚的にも家の中と外のつながりを感じることができるのも魅力です。
窓を通して室内のフローリングと屋外のウッドデッキの木目がつながり、部屋が広く見える効果も。
室内外の木目の色や施工方向を揃えることで、より一体感を持ったおしゃれな空間に仕上がります。
プライバシー性が高いアウトドアリビングになる
壁に囲まれたウッドデッキの中庭は、プライバシー性が高いアウトドアリビングになります。
道路から丸見えの位置にウッドデッキがあっても、外からの視線が気になって中々活用できないという意見も少なくありません。
中庭なら、周りの目を気にせずに家族でバーベキューを楽しんだり、ゆったり過ごしたりできます。
プライベートな屋外空間をつくりたいなら「中庭×ウッドデッキ」がおすすめです。
お子さまやペットの安全な遊び場になる
中庭にウッドデッキがあれば、お子さまやペットの遊び場としても大活躍します。
壁に囲まれた中庭なら道路に飛び出す心配もないため安全です。
室内からフラットにつながるウッドデッキなら、家の中にいても中庭で遊ぶお子様とも目線が合いやすく、コミュニケーションが取りやすいという魅力もあります。
洗濯物や布団を干すことができる
中庭があれば、周囲の目線を気にせずに洗濯物を干すことができます。
ウッドデッキがあれば、物干し台を置いて家族全員の布団を一気に干すことも可能です。
デッキが家の中とフラットにつながるので、洗濯物や布団を取り込む際の身体の負担も軽減できます。
ガーデニングやアウトドアな趣味が楽しめる
中庭のウッドデッキでは、ガーデニングなどのアウトドアな趣味が楽しめる点も魅力です。
キッチンと中庭をつなげれば、ウッドデッキで育てている野菜などもすぐに収穫に行けます。
家の中に書斎などをつくらず、中庭をご自身の趣味スペースとして活用してみてはいかがでしょうか。
ウッドデッキを中庭につくるときのデメリットと注意点
ウッドデッキを中庭につくるデメリットと注意すべきポイントを解説します。
①デッキ下に枯れ葉や砂ぼこりが溜まりやすい
ウッドデッキの仕様によっては、床板が束柱で支えられていて下にスペースができているタイプがあります。
すると、床板の下に枯れ葉や砂ぼこりが溜まりやすく、こまめなお手入れが必要です。
枯れ葉やゴミが溜まることを防ぐために、下の画像のようにウッドデッキのサイドに幕板をつけることもできます。
(施工事例:山梨県笛吹市 ZERO_CUBE MALIBU)
幕板付きのウッドデッキはデザイン性も高まるため、おしゃれな中庭にしたい方にもおすすめです。
②排水計画をしっかりしないと雨水が溜まることがある
中庭の形状によっては雨水が溜まりやすいケースもあるため、排水計画をしっかり検討することが大切です。
排水ができていないと、カビやコケが生える原因になったり湿気が溜まってムシムシしたりと、中庭の環境が悪くなってしまいます。
特に、四方を壁で囲まれた「ロの字型」の建物は排水しにくいため、中庭をつくる場合は注意しましょう。
排水経路を確保するのはもちろん、排水口に溜まった枯れ葉などを掃除しやすいようにウッドデッキを施工する必要があります。
ウッドデッキの下をコンクリートなどで仕上げる場合は、排水口へ雨水が流れるような勾配を確保することも大切です。
施工実績が豊富な住宅会社に相談し、計画的に排水できる中庭をつくってもらいましょう。
③【天然木】定期的なメンテナンスが必要
天然木のウッドデッキを選ぶなら、定期的なメンテナンスが必要です。
人工木・天然木に関わらず日常的な掃除は必要ですが、天然木は年1回程のスパンで再塗装をします。
再塗装はご自身でも可能ですが、お手入れの手間を減らしたいなら人工木やハードウッドの天然木がおすすめです。
④【天然木】シロアリ被害に注意
天然木の樹種によってはシロアリ被害や木材の腐朽にも注意が必要です。
特に、スギ・ヒノキなどのソフトウッドのウッドデッキはシロアリ被害を受けやすいと言われています。
ハードウッドなら木材自体が硬く密度も高いため、シロアリの影響が出にくいという特徴がありますので、樹種選びの参考にしてみてくださいね。
⑤【天然木】乾燥してひび割れやささくれができることがある
天然木のウッドデッキは高温や紫外線による乾燥によって、木材が反ったり曲がったりしてひび割れやささくれができることがあります。
裸足でウッドデッキを歩く際に、ささくれによってケガをする危険性があるため注意が必要です。
ささくれができたら、ヤスリをかけて塗装をすることで補修することができます。
人工木のウッドデッキなら、基本的にささくれなどはできませんので、安全性を高めたい方やメンテナンスの手間を減らしたい方は検討してみてくださいね。
⑥【人工木】商品によってはデザイン性が落ちる
人工木とは、木粉に樹脂などを配合して木材のように仕上げた素材のことです。
天然木と比べると木の風合いなどが感じにくく、チープに見えるケースもあります。
ただし、最近のウッドデッキは人工木でもリアルな木質感を再現している商品も多いです。
価格によってデザイン性も異なりますので、サンプルをしっかり見比べて検討してみましょう。
⑦【人工木】天然木と比べて熱がこもりやすい
樹脂製の人工木は、天然木と比べて熱がこもりやすいという特徴があります。
夏場などはウッドデッキの天板が高温になっている可能性があるため注意が必要です。
水を撒いて温度を下げたり、シェードを使って影をつくるなどの対策をしてみてくださいね。
中庭にウッドデッキがあるおしゃれな事例をご紹介
中庭におしゃれなウッドデッキがある施工事例をご紹介します。
事例① 目隠しフェンスでプライバシーを確保した中庭
周りから中庭の様子が見えないように、目隠しフェンスを施工したウッドデッキの中庭です。
リビング・ダイニングの大きな窓から、中庭がフラットにつながります。
お手入れしやすく耐久性も高い人工木のウッドデッキを採用しました。
コンセントや照明も完備して、使い勝手にもこだわっています。
事例② L字型ウッドデッキで利便性が高いおしゃれな中庭
建物の形状に合わせてL字型にウッドデッキを施工した中庭の事例です。
中庭全体にウッドデッキを施工するのではなく、芝を敷いたエリアもつくりました。
ウッドデッキにはステップをつけ、室内と芝の行き来がしやすいように工夫しています。
中庭は木製外壁の壁で囲んで目隠ししました。
プライベートな中庭で家族の時間を楽しめるこだわりの住まいです。
(施工事例::山梨県笛吹市Ⅰ様邸 FREAK’S HOUSE)
事例③ ロの字型の家の中心にあるウッドデッキの中庭
ロの字型の建物の中心にウッドデッキの中庭を配置した住まいです。
外からの目線が一切気にならないため、中庭にデスクとチェアを置けばワークスペースとしても活用できます。
壁に囲まれた中庭ですが、上部が吹き抜けているため明るい光が降り注ぐ開放的な空間になっています。
LDKと和室、洗面脱衣所からウッドデッキに出ることができ、洗濯物を干したり取り込んだりするときもスムーズです。
(施工事例:山梨県笛吹市O様邸 ZERO-CUBE KAI)
事例④ 目隠し壁のあるプライベートでおしゃれな中庭
ロの字型の平屋にウッドデッキの中庭をつくった事例です。
四方を囲まれた空間ですが、玄関ポーチの壁がくり抜かれているため、中庭の様子を見ることができます。
玄関ポーチの前には目隠し壁があるため、道路から中庭は見えにくいようになっています。
L字型のLDKには大きな窓がついており、室内まで明るい光が差し込みます。
フローリングとウッドデッキの木目方向を揃え、家の中と外の一体感を感じられる空間づくりにこだわりました。
ウッドデッキとタイルデッキの比較
ウッドデッキと比較されることが多いのが「タイルデッキ」です。
タイルデッキは、コンクリートでデッキの形状をつくった後にタイルを施工して仕上げます。
それそれの特徴を確認しましょう。
ウッドデッキ | タイルデッキ | |
---|---|---|
デザイン | 柔らかでナチュラルな雰囲気の住まいにおすすめ | 高級感やモダンな雰囲気の住まいにおすすめ |
メンテナンス | 日常のお手入れに加えて、天然木は年1階の塗装が必要 | 基本的にはメンテナンスフリーで掃除もしやすい |
耐久性 | 人工木は20~30年程度、天然木は樹種によって異なる | 半永久的に良い状態を維持できる |
室内との一体感 | 木目のフローリングとの一体感が出る | フロアタイルや石目のフローリングとの一体感が出る |
屋外との一体感 | 芝や植栽など庭との一体感が出る | 玄関ポーチなどとの統一感を持たせやすい |
費用 | タイルデッキと比べて抑えられるケースが多い | 土間コンの施工やタイル張りなどの手間があるため費用がかかりやすい |
どちらもメリット・デメリットがあり、ご家庭によって適したデッキの素材は異なりますので、デザインや耐久性などを考慮して選んでみてくださいね。
まとめ
ウッドデッキの中庭がある家は、暮らしの幅が広がったり建物のデザイン性が高まったりする魅力があります。
一方で、計画的な排水やお手入れが必要で、ウッドデッキの素材によっては定期的な再塗装が必要などのデメリットも。
ご家庭によっては、ウッドデッキよりタイルデッキの方が適しているケースもあります。
中庭がある家の施工実績が豊富な住宅会社に相談し、お住まいに合ったデッキを提案してもらってくださいね。
私たち“入沢工務店”は、お客様の暮らしに寄り添った間取り提案をしております。
デザイン性や使い勝手にこだわったウッドデッキやタイルデッキの中庭の施工実績も豊富です。
これまで培った経験や知識をもとに、デザインや間取りはもちろん、快適性やコストについてもお客様のご要望を叶えられる住まいをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。