家づくりを検討する際に「予算は2,000万円くらいで考えている」という方は少なくありません。
土地代を含まない場合、2,000万円の予算で家を建てることは現実的なのでしょうか。
そこで今回は、土地抜き2,000万円で家づくりする際の予算の考え方やローンの返済額、採用できる間取りの実例をご紹介します。
2,000万円台の家づくりを成功させるためのポイントも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
このコラムのポイント |
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● 2,000万円の家を建築することは不可能ではありませんが、建物面積や仕様、依頼する住宅会社などの条件が絞られます。
● 総予算を2,000万円と決めるのではなく、無理のない返済可能額から逆算して資金計画を立てる方法がおすすめです。 ● 費用をできるだけ抑えつつ建物の内容にもこだわりたいなら、セミオーダータイプの規格住宅を検討してみましょう。 |
「土地代を含めずに2,000万円の家を建てたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
土地抜きなら2,000万円の家は建てられるのか
土地を所有または購入済みの場合、2,000万円で家は建てられるのでしょうか。
家づくりの総予算が2,000万円の場合
総予算が2,000万円の場合、近年の住宅価格高騰を考慮すると建築できる条件は限られますが、工夫次第では実現可能です。
具体的な条件を確認しましょう。
家を建てる際には、建物にかかる費用以外にも様々な費用がかかります。
- 建物本体価格:全体の7割程度
- 付帯工事価格:全体の2割程度
- 諸費用:全体の1割程度
付帯工事・諸費用には次のような内容が含まれます。
付帯工事 | 照明費用・外構費用・地盤改良費・給排水工事費など |
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諸費用 | 登記や抵当権設定費用・住宅ローンの諸費用・火災保険や地震保険料など |
仮に総予算2,000万円の場合、次のように費用が配分されます。
- 建物本体価格:約1,500万円
- 付帯工事価格:約300万円
- 諸費用:約150万円
近年、ローコストメーカーでも坪単価50万円を超えるケースが多いです。
そのため、建物本体価格の予算が約1,500万円の場合は、30坪以下の床面積しか確保できません。
おふたりで暮らす住まいなら現実的な広さですが、ファミリー向けの3LDK・4LDKの住まいでは手狭に感じる可能性が高いです。
建物本体の予算が2,000万円の場合
では、建物本体価格の予算が2,000万円の場合も考えてみましょう。
- 建物本体価格:約2,000万円
- 付帯工事価格:約400万円
- 諸費用:約200万円
家づくり全体の総予算は2,600万円になりました。
本体価格が約2,000万円の場合、坪単価ごとの建物面積は次の通りです。
坪単価 | 建物面積 |
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50万円 | 40.0坪 |
55万円 | 36.3坪 |
60万円 | 33.3坪 |
先程よりも幅広い価格帯の住宅会社を検討でき、建物面積も確保しやすいことがわかります。
ファミリー向けのマイホームを建築する場合、土地抜きで「建物本体価格の予算が2,000万円」または「家づくりの総予算が2,000万円台」をひとつの目安として考えておくと安心です。
2,000万円台の住宅ローンを借りたときの返済額
家づくりの予算を考える場合、資金計画の総額を目安とする他に、住宅ローンの月々の返済額を参考にするのも1つの方法です。
総予算2,000万円台の住宅ローンを組む際の返済額を確認しましょう。
金利0.5% | 金利1.0% | 金利1.5% | |
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2,000万円 | 51,917円 | 円 | 円 |
2,200万円 | 57,108円 | 円 | 円 |
2,400万円 | 円 | 円 | 円 |
2,600万円 | 円 | 73,394円 | 円 |
2,800万円 | 円 | 円 | 円 |
※35年返済・元利均等返済でシミュレーション
実際に返済する金額を把握することで、無理のない予算を考えやすくなります。
また、金利によっても大きく返済額が異なるため、好条件で契約できる住宅ローンを検討することも費用を抑えるための方法です。
さらに、頭金を多めに用意して借入額を抑えられれば、毎月の返済負担を軽くできます。
▷関連コラム:無理なく返せる住宅ローンの借入額と返済額|年収500・600・700・800万円でシミュレーション
山梨・甲府で「家を建てたいけど、無理なく住宅ローンを返済できるか不安」とお悩みの方は、入沢工務店へお問い合わせください。
資金計画や住宅ローン選びなど、費用面もしっかりとサポートいたします。
【実例】2,000万円の家で採用できる間取り
実例を参考に、2,000万円の家で採用できる間取りを確認しましょう。
今回ご紹介するのは、ベースとなる間取りに自分らしさをプラスできる規格住宅 「ZERO-CUBE」です。
「ZERO-CUBE」は本体価格1,540万円(税込)から検討できるため、土地抜きで2,000万円台の家づくりを実現できます。
また、部屋数の追加やデザイン面のカスタマイズもできるため、ご予算に合わせて調整しやすい点も魅力です。
※本記事でご紹介する事例は 「ZERO-CUBE」をベースに建てられた住まいです。なお、建築費用はカスタマイズの内容によって異なるため、すべての事例が2,000万円以内で建てられることを保証するものではないことをご了承ください。
①黒いガルバリウム鋼板がおしゃれな 「ZERO-CUBE」
「ZERO-CUBE」の特徴である、四角い建物形状と窓がおしゃれなモダンな住まいです。
黒の外壁とサッシを選んでシンプルにまとめ、大きなウッドデッキやシルバーの庇をアクセントにしました。
「ZERO-CUBE」はベースプランに吹き抜けが取り入れられています。
こちらの住まいでは全開口になるサッシにカスタマイズして、より開放的で外との繋がりを感じられる住まいにしました。
階段を上がった先は壁をなくしてフリースペースをつくり、室内干しができるようにしました。
ベースのプランをもとに、暮らしに合わせてカスタマイズした住まいです。
②2階リビングにカスタマイズした 「ZERO-CUBE」
大枠となる建物形状は変えずに、間取りをカスタマイズした事例です。
景観やライフスタイルを考慮して、広々とした二階リビングに変更しました。
ベースプランではLDKが配置されていた1階のスペースは、屋外とつながる土間空間にしました。
趣味を楽しんでリラックスするだけでなく、家族や友人と楽しく話したり食事を楽しんだりする場にするなど、幅広い用途で活用できます。
玄関と階段をつなぐ廊下には大きな収納を設けました。
各階を行き来する動線上に収納があることで、移動のついでに物を出し入れできるため、効率的な暮らしを送れます。
山梨・甲府で「無理のない予算でマイホームを建てたい」とお悩みの方は、入沢工務店へお問い合わせください。
注文住宅・規格住宅などバリエーション豊富な商品の中から、お客様に合った住まいをご提案します。
▷関連コラム:ゼロキューブのおしゃれな内装実例|+BOX・フリークス・マリブなど商品別に紹介
土地抜き2,000万円台の家づくりを成功させるためのポイント
2,000万円台の家づくりをしたい方が意識すべきポイントをご紹介します。
こだわりたい箇所を絞る
前述した通り、2,000万円台の予算でも家づくりは可能ですが、ゆとりのある金額ではありません。
そのため、こだわりたい箇所を明確にして打合せを進めることが大切です。
- リビングは広くしたい
- 大きな窓や吹き抜けをつけたい
- キッチンの仕様にこだわりたい
このように、ご家族によって様々なご要望がありますよね。
ご自身がこだわりたい箇所にはお金を掛け、その他は標準仕様で仕上げるなど、空間ごとにメリハリをつけることで費用の調整がしやすくなります。
無駄な空間をつくらずコンパクトな住まいにする
家づくりの費用をなるべく抑えたいなら、無駄な廊下などをつくらないことも大切です。
無駄なスペースを省いた間取りはコンパクトになるため、費用も削減できます。
ただし、必要なスペースや収納まで削ってしまうと暮らしにくさを感じる可能性があるため、費用とのバランスを考えながら間取りを検討しましょう。
諸費用を抑える工夫を取り入れる
家づくりの費用を抑えたいときは、建物価格だけでなく、諸費用を抑える工夫を取り入れることもおすすめします。
例えば、手数料や保証料の条件が良い住宅ローンを選べば、数十万円の費用削減が可能です。
金利が低い住宅ローンなら、同じ借入額でも返済額に数千円程度の差が付くケースも少なくありません。
2,000万円の家づくりを実現するためには、火災保険料を複数の保険会社と比較するなど、様々な方法を検討してみましょう。
契約後の予算オーバーを防ぐ
2,000万円の家づくりにこだわりたいなら、契約後の予算オーバーを防ぐ必要があります。
予算内で契約しても、打合せを進めていく中でオプションなどを採用し、費用が追加になるケースは珍しくありません。
契約前に詳細な内容まで打ち合わせし、オプション分の費用を確保しておくなどの方法で、予算オーバーするリスクを軽減できます。
注文住宅の増額が心配な方は、ベースの価格が確定していて契約後も価格の変動が少ない規格住宅もおすすめです。
建物も予算にもこだわりたいならセミオーダー住宅がおすすめ
家づくりの費用をなるべく抑えながらも、建物のデザインや間取りにはこだわりたい方には、セミオーダータイプの規格住宅をおすすめします。
- セミオーダータイプの規格住宅:ベースの間取りやデザインをもとに、ライフスタイルに合わせて一部を自由にカスタマイズできる住宅
ベースプランの建物価格があらかじめ決まっており、カスタマイズ部分の追加費用も明確になっていることが多いため、予算オーバーを防ぎやすくなります。
また、一般的な規格住宅にはないような個性も取り入れられるため、フルオーダーの注文住宅に近い理想の住まいを実現することも可能です。
▷関連コラム:【規格住宅の間取り実例集】普通とは一味違った間取りをご紹介|メリット・デメリットも
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資金計画に合わせて、お客様のライフスタイルに合ったこだわりの住まいをご提案いたします。
まとめ
建物本体価格の予算が2,000万円でも、工夫次第で注文住宅を建てることは可能です。
ただし、建物の広さや仕様の選択肢が限られる場合もあるため、住宅ローンの返済額を確認しながら予算を検討することをおすすめします。
費用を抑えつつ建物の内容にもこだわりたいという方は、ベースプランをカスタマイズできる「セミオーダータイプの規格住宅」を扱っている住宅会社も検討してみましょう。