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コラム

お金・住宅ローン
【2022年度版】土地を子どもに生前贈与した際の節税制度と計算方法

土地 生前贈与

子どものマイホーム建築をサポートするために「土地購入資金」や「所有している土地」を生前贈与したいと考えている親御さんも多くいます。

現金でも土地の生前贈与でも税金はかかりますが、土地を贈与する場合には土地の価値を計算してから贈与税を算出します。

そこで今回は、生前贈与する「手続き」「支払う税金」「節税対策で利用できる制度」「土地の評価額の計算方法」をわかりやすく解説します。今回の記事を参考にして頂き、無駄な税金を支払わずに非課税枠内でお得に生前贈与してみてください。

【コラムでわかること】

  • 土地の生前贈与の流れ
  • 土地を生前贈与するとかかる税金3つの内容
  • 非課税枠を利用できる節税制度3つの内容
  • 土地の価値を計算する方法

土地を生前贈与する流れ

親から土地を生前贈与

契約書を作成

親から子どもへの贈与は口頭でも契約が成立しますが、名義人を変更する際や税務署への申告のために書類が必要になることから契約書を作成する必要があります。

また、後々のトラブルの原因にならないためにも、親子でも契約書を結ぶことが大切です。

土地の名義人変更

土地の購入資金ではなく所有している土地を贈与する場合には、所有者が子どもに移るため名義人変更の登記が必要になります。

名義人変更は法務局でおこないますが、複雑な書類や内容が多いため一般的に司法書士に依頼します。

税務署に申告

税務署

基礎控除額の110万円を超える贈与の場合には、税務署への申告が必要になります。110万円以内なら申告する必要はありません。

しかし、節税対策として利用できる最大1,000万円が非課税になる「住宅取得等資金贈与の特例」や2,500万円が非課税になる「相続時精算課税制度」は、非課税枠内でも申告する必要があります。納税する必要はありませんが、税務署への申告をし忘れると110万円を超える部分に税金がかかりますので注意しましょう。

土地を生前贈与するとかかる税金

土地を生前贈与した際の税金

土地や現金などの財産を生きているうちに子どもや孫に贈与することを生前贈与といいます。

【生前贈与するとかかる税金】

  • 贈与税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税

上記3つの税金の内、非課税枠での贈与であれば贈与税はかかりません。後ほど「非課税枠内で生前贈与する制度」の項目で詳しく解説します。

贈与税

贈与税

親から子どもに土地でも住宅でも財産を贈与した場合には贈与税がかかります。暦年課税制度を利用する場合には、1月1日~12月31日の1年間に贈与された金額から基礎控除額の110万円を差し引いた金額で贈与税を計算します。

直系卑属(両親や祖父母)からの贈与であれば「特例贈与財産用」の下記の速算表を使用します。

【贈与税の速算表】

110万円を引いた後の金額 税率 控除額
200万円以下 10%
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超え 55% 640万円

★参照サイト:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁

【贈与された財産が610万円だった場合】

610万円-110万円=500万円

500万円×20%-30万円=70万円(贈与税)

不動産取得税

土地を取得した人が「不動産取得税」を支払います。売買でも無償の贈与でも課税対象になります。住宅用の土地の場合は、下記のように固定資産税評価額を1/2にしてから計算します。

【不動産取得税の計算方法】

固定資産税評価額×1/2×3%   ※3%の税率は令和6年3月31日まで

★参照サイト:不動産取得税 | 税金の種類 | 東京都主税局

登録免許税

登録免除税は、登記する種類によって税率が異なります。登記する内容には「所有権移転登記」や住宅ローンを組むなら「抵当権設定登記」などがあります。土地の贈与の場合には「所有権移転登記」する際に「登録免許税」を支払います。贈与の場合は下記の税率になります。

【所有権移転登記で支払う登録免許税の計算方法】

固定資産税評価額×2%

★参照サイト:登録免許税の税額表|国税庁

土地を非課税枠内で生前贈与する制度3つ

計算して喜んでいる夫婦

【生前贈与で利用できる制度】

  • 「住宅取得等資金贈与の特例」
  • 「暦年贈与」
  • 「相続時精算課税制度」

110万円まで非課税にできる「暦年贈与」

毎年110万円までの贈与であれば基礎控除されるので贈与税はかかりません。一度に大きな金額を贈与することができませんが、月々の住宅ローン分をサポートするなど長期的に助けることができます。

1,000万円など大きな金額を一度に贈与して、後から自分たちの老後資金が足りなくなるという心配がありません。

しかし、注意点としては長期間に渡って110万円ずつ贈与することによって、長期間贈与される権利を一度に受けたとみなされて贈与税が課せられる場合があります。何年以上から贈与税がかかるという明確な設定はありませんが、10年以上継続して贈与する予定の方は金額や時期を変更するなどの注意が必要です。

【暦年贈与とは】

  • 1年間110万円まで非課税
  • 110万円以内なら税務署への申告が必要ない
  • 「住宅取得等資金贈与の特例」と併用できる

1,000万円まで非課税にできる「住宅取得等資金贈与の特例」

1000万円の計算機

家を建てることを目的とした土地購入のための資金であれば最大1,000万円まで非課税になります。ただし、贈与を受けた年の翌年3月15日までに家を建てていることなど一定の条件があります。

【住宅の性能によって異なる非課税枠】

  • 耐震、省エネ、バリアフリー住宅:1,000万円
  • 上記以外の住宅:500万円

【住宅取得等資金贈与の特例とは】

  • 最大1,000万円まで非課税
  • 住宅の性能によって非課税枠が異なる
  • 必ず申告する必要がある
  • 「暦年贈与」と併用できる

2,500万円まで非課税にできる「相続時精算課税制度」

「相続時精算課税制度」を利用すれば2,500万円までの贈与が非課税になります。一番大きな非課税枠になるためお得そうですが注意点があります。

「相続時精算課税制度」は、贈与税はかかりませんが代わりに贈与者が亡くなった際に、相続税として加算されます。税金の名前が代わっただけで結局は支払うということです。

ですが、相続税には基礎控除があります。予定している相続財産が基礎控除内であれば税金はかかりません。

【相続税の基礎控除額の計算方法】

3,000万円×(600万円×法定相続人)=基礎控除額

法定相続人である子どもが2人いた場合には、基礎控除額は4,200万円ということです。「相続時精算課税制度」で生前贈与した金額と予定している相続財産が基礎控除内に収まりそうな人は、検討してみてもいいかもしれませんね。

【相続時精算課税制度とは】

  • 2,500万円まで非課税
  • 生前贈与した金額が相続時に加算される
  • 「住宅取得等資金贈与の特例」と併用できる
  • 「暦年贈与」とは併用できない
  • 必ず申告する必要がある

所有している土地を生前贈与する場合

土地

「土地の購入資金」の生前贈与ではなく「所有している土地」を生前贈与する場合には、土地の評価額を計算する必要があります。

路線価方式

路線価とは1㎡あたりの土地の基準となる価格です。贈与の場合には国税庁が設定している「相続税路線価」で計算します。「相続税路線価」は国税庁のHPで確認することができます。財産評価基準書|国税庁

【路線価方式の計算式】

路線価×補正率×土地の面積=評価額

土地の形状は、正方形だけではなく先がとがった形や旗のような形のものもあります。そのため、正しく評価額を算出するために補正率で土地の評価を減額します。奥行価格補正率表|国税庁

倍率方式の計算方法

路線価が設定されていない土地もあります。その場合「固定資産税評価額」で計算します。「固定資産税評価額」は役所で申請して交付を受けるか、役所から毎年郵送される「課税明細書」で確認できます。

【倍率方式の計算式】

固定資産税評価額×評価倍率=評価額

評価倍率は国税庁が設定しているものを使用します。評価倍率表(一般の土地等用)の説明 |国税庁

まとめ

何も申請せずに子どもに生前贈与すれば110万円を超えた時点で贈与税がかかります。土地の購入資金や土地そのものを贈与する場合には、今回ご紹介した節税制度を利用し、忘れずに申告することが大切です。

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